
1,001名以上
法務部
書籍を横断検索することで簡単にあたりをつけられるので、リサーチが効率的になります

ヤフー株式会社
事業内容
イーコマース事業、会員サービス事業、インターネット上の広告事業
従業員数
7,167名(2021年3月31日現在)
設立
1996年1月
今回は、時間や場所にとらわれずに働くことができる「どこでもオフィス制度」※1を採用し、社員一人ひとりが仕事とライフイベントを両立する、ワークライフバランスの取れた働き方を実現しているヤフー株式会社様にインタビューをさせていただきました。
同社が扱う法務領域は、時代と共に目まぐるしく変わるものが多く、前例がない中で、リスク、倫理にも気を配る必要があります。
IT企業の老舗である一方、ベンチャーマインドを持ちながら新しい事業を創造していく同社の法務部に所属する小澤様、和田山様に「LEGAL LIBRARY」を導入したきっかけとその活用ポイントをお伺いしました。
POINT
1
取扱経験の少ない法務業務の場合でも「キーワード検索」をすることで、欲しい情報が掲載されている書籍にあたりをつけられ、リサーチ時間を大幅に短縮できた
2
あまり文献に記載がない最先端分野の法解釈を扱う際にも、基本書や官公庁のガイドライン等を参照することで、幅広く情報を得ることができ、安心感がある
3
「LEGAL LIBRARY」の導入後、書籍に触れるハードルが低くなり、書籍を起点とする深い議論ができるようになった
コロナ禍でオフィス以外での仕事場が増えたが、オフィスの蔵書を参照してのリサーチが難しくなった。

まず、御社の法務部門の組織体制や業務内容、リーガルリサーチの頻度について教えていただけますか。
小澤 佑亮 様
(法務本部コマース事業法務部事業法務2)
コマース事業法務2という部署でマネージャーをしています。
ヤフーでは約5年のキャリアです。
ヤフー入社前は、企業法務を扱う法律事務所で8年ほど勤務していました。
弁護士としては約13年のキャリアです。
現在は、コマースサービスのサポートをしており、新規事業を始める際にそれが法律上可能かどうかなどを法務的観点から検討しています。
私は他の担当者が行った一次調査を確認したり、必要に応じて自分自身でも手元の書籍を使って調査をしており、日々何かしらのリーガルリサーチを行っています。
和田山 加代子 様
(法務本部戦略法務部コンプライアンス1)
ヤフーに入社したのは6年くらい前です。
大学卒業後はインフラの会社に勤務し、主人の転勤でアメリカに住んでいるときにアメリカのロースクールで修士(LLM)の資格を取得しました。
その後、専業主婦を経て、未経験の状態でヤフーの法務部に入社しました。
事業法務、ガバナンスを経て、現在はコンプライアンス部で社内のコンプライアンス体制を作ったり、コンプライアンス委員会の運営を担当しています。
ガバナンスを担当している時に、取締役会議事録を作成するために「LEGAL LIBRARY」を利用して議事録の書き方などを参照していました。
また、私はZホールディングスの法務も兼務しているのですが、Zグループ全体に係る腐敗防止基本方針の制定のために、いろいろな書籍を利用しています。
御社が属する業界について、法務としての課題を感じることはありますか。
小澤 様
新規事業の立ち上げなどにおいて、どのくらいリスクを取って進めるかというバランスが難しいところです。
和田山 様
私達が本当に悩む法務相談とかスキーム作りは、恐らく業界や法務解釈の領域でも最先端の論点ばかりなので、知りたい情報がほとんど書籍に出ていないものが多いです。
書籍で調べたいのですが、本当に知りたいことが書いていないため、自分で推測しなければならないというのが難所かと思います。
コロナ禍前のリーガルリサーチはどのように行っていましたか。
また、リーガルリサーチに対して感じていた課題はありますか。
和田山 様
会社の蔵書庫を見たり、WEBでブラウジングしながら関連書籍のあたりをつけたり、簡単な内容ならWEBで情報が得られるときもありました。
(実務的なものについては法務部の人が作っているブログやコミュニティサイトも参考になるときがありました。)
ただ、蔵書庫を見ても背表紙であたりをつけざるを得ず、またどれが一番良さそうかは、結局中身を見ないと分からないため、時間的にも効率的にも課題がありました。
また、視野を広げる(現在行っている当該業務には直接関係はないが、今後の業務に関して視座に富むような知識を得る)というアプローチという観点からは不十分だったと思います。
「LEGAL LIBRARY」を導入するきっかけを教えてください。
和田山 様
コロナ禍になり、リモートワークが原則となりました。
その結果、オフィスフロアも縮小し、私物をオフィスに置けなくなり、法務部の蔵書や私物の本を参照することが難しくなったため、電子書籍の拡充を検討開始しました。
出社制限の環境下で電子書籍拡充を検討し「LEGAL LIBRARY」を導入。

実際に導入してみて、どんな変化がありましたか。
小澤 様
例えば、必ずしも頻繁に検討するわけではない領域では、手元に書籍がなく調査で大変重宝しています(頻繁に参照する書籍は購入し手元に置いています)。
付随して、社外の専門家に相談すべきかの判断も速やかにできるようになったと感じています。
和田山 様
自分は法務未経験で入社しているので、リサーチをするにしても書庫の背表紙ですらあたりを付けるのが難しく、先輩に「知ってる本ないですか」と尋ねるのですが、先輩もその本を見つけられなかったりすると「はぁ困った」となります。
それを「LEGAL LIBRARY」のキーワード検索で調べると、例えば「腐敗防止」というキーワードで横断的にみられるので、書籍のあたりもつけやすいですし、リサーチの範囲が広がって本当に助かっています。
小澤 様
そうですね、確かにあたりがつかない時にとりあえずキーワード検索して、なんかこれ関係するんだというところから始められるのは、WEB検索するよりあたりがつきやすくなっていると感じています。
「LEGAL LIBRARY」で関連しそうな本がたくさん出てくると、これとこれが関連するんだと分かります。
そういう意味では、不慣れな分野を扱っているときに特に有益かもしれません。
和田山 様
リアルオフィスの時には口頭での議論がメインだったため、書籍の「ここを見て、こう書いてある」ということを伝えようとしても複数人に伝えるのがなかなか難しかったです。
また、業務を進める際に、書籍を参照する人とそうでない人に二分されていました。
しかし「LEGAL LIBRARY」の導入後は、テキスト認識機能を使って該当箇所をシェアできたり、Zoomで見せ合いながら「ここにこう書いてあって」といったように書籍を起点にしたブレストが効率的・効果的に進むようになったと感じています。
その他には、自分たちが扱う法律がきちんと書籍化されていなかった場合でも「LEGAL LIBRARY」に省庁のガイドラインが入っているのでありがたいです。
まさに「法律分野のヤフー検索」

今後、「LEGAL LIBRARY」に期待することはありますか。
和田山 様
多くの人がマーカーを引いたところが分かるようになると「ここがポイントだ」と分かりやすくなります。
他にはレビュー、レーティング機能などもあると、本選びの際に参考になります。
小澤 様
一般によく参照されている書籍(コンメンタール、各分野での必携の基本書など)をどんどん追加していただけるとありがたいです。
どのような企業に「LEGAL LIBRARY」をお勧めしたいですか。
和田山 様
使うにつれて専門性を深めることができるので、初学者だけでなく、どんな企業でもオールマイティに使っていけると思っています。
個人的なイメージですが、「LEGAL LIBRARY」を使っている企業や法律事務所はしっかりしているなという感じがします。
小澤 様
リモートで働くというのは今後どの会社でも増えてくると思うので、そういう意味ではどの会社でも大事なのかなとは思います。
弊社はたまたま物理的な本がたくさんありますが、本がたくさんない会社でもとても使い勝手がいいのかな、と思います。
「LEGAL LIBRARY」は御社にとってどんな存在でしょうか。
和田山 様 ・ 小澤 様
あえて一言でいうとなれば、まさに「法律分野のヤフー検索」といったところでしょうか。
導入の間口も広く、信頼できるツールだと思います。
(取材日:2021年12月)
その他の導入事例